『数楽アートの制作には、工程毎に専門の技術が投入されている。 2変数関数の具現化──そこには、試行錯誤と想像を絶する細かな作業があった。 その驚くべき技とは──。』
(TV番組 『WAZABITO ─ 世界に羽ばたく大田の技術 ─ 』 より)
このページでは、神秘の造形美を生みだした匠達の「技」をご紹介いたします。
2変数関数──。それは、理論上の無数の「点」の集合体。
関数が紡ぎだす膨大な座標データを、レーザー加工機が実際に動作できる「直線(加工経路)」 の情報に変換することなしに、数式は決して現実の世界に具現化しません。
必要最低限の直線でもって美しい曲線を生み出す。このデータ生成プロセスを支えるのが、 職人の技。
コンピューター制御の設備が動くのも、”匠”の存在があってこそなのです。
OHASHIの伝統である精密板金加工。
光沢ある鋼材の表面に傷をいっさい付けることなく切断するために開発された専門技術は、 数知れません。
機械のクセを読み取りながらレーザー加工機が動作する条件を細かく設定し直し、トライ&エラーを繰り返す──。 匠達のあくこと無い探究心は、ついにレーザー加工の常識を超え、”数式を切断する”ことに成功しました。
数楽アートに用いる金属は、輝きに満ちた光沢材。
>> STEP4 開発者インタビュー
その美しさを保つには、鋼材表面につく傷は大敵。
みじんの曇りも無い作品を作るため、五感を研ぎすませ、 ときに呼吸を止めながら、全神経を切り出された”数式” の一片一片に集中させます。
「ヒューッ」
職人の口から短い呼気がモレ、穏やかな笑みが浮かぶ──。 こうして、数楽アートが完成するのです。