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板金王の板金教室! ~バリ取り工程編~
まだ読んでいない方はこちらからどうぞ→サイコロ製作 第2回:ブランク編
それでは、みなさんも一緒に見ていきましょう!
しぃちゃん!
今日はバリ取りだ!バリ取りをするぞ!
バリ島ですか~~。
私、飛行機超苦手なんですよ~
でも行ってみたいなぁ~~~
え・・・あ・・・ちょっと待っ・・・・
私、泳いで行きます!
師匠は先に行ってゆっくり待っててください!
キミ、根性ありすぎや
(片道5000km以上あるんやで・・・)
果たして、しぃちゃんは無事にバリ島まで泳ぎ切る事が出来るのでしょうか!?
・・・・ではなくて、今回も無事に作業を終えることが出来るのでしょうか・・・・・。
バリ取りとは
いきなり「バリ」「バリ取り」と言われても、ピンとこないと思います。
しぃちゃんも、バリ取りの事は「バリ島」だと物凄い勘違いをしていました。
下の図をご覧下さい。
金型で切断した製品の端(端面)は、このようになっています。
タンメン(湯麵)・・・・、
じゃなくて端面は拡大するとこんな感じになってるんですね。バリがあると使う人がケガをしそうっ!
そうじゃな。
触ると鋭利になっている事もあるから危険なんじゃ。
他にもバリが製品の組付け精度に影響を及ぼす場合があるんじゃ。下の絵は板を合わせた場合の簡単な例じゃな。
なるほどっ!
上の例だと2枚しかないけど、
部品点数が多くなるほど誤差も大きくなりますね!
そうじゃ!
バリ取りは一見地味な作業に見えるが、
製品によっては非常に重要な工程でもあるんじゃ。
今作っているサイコロも、
バリがあると組み立てにくくなるぞ!
では、バリ取りの方法を見ていこうか!
手作業の場合は鉄鋼ヤスリ等の工具を用いて、一つ一つ取り除いていきます。
数量が少ない・形状がシンプル・製品が小さい場合等には手作業が適しています。
また、機械のセッティング時間が無い為、手作業の方が早い場合もあります。
鉄工ヤスリ各種
鉄工ヤスリを使用したバリ取り例
品質バラつきや作業者負担を大きく抑える事ができます。
バリ取り機でのバリ取り手法には色々なタイプがあります。
専用の研磨剤(メディア)を洗濯機のようにぐるぐる回る機械に入れて使う「バレル研磨」。
細かい砂や砥粒を製品に噴射する「サンドブラスト」等です。
他にも様々な種類がありますが、今回バンキングは研磨ブラシタイプのバリ取り機で作業を行うようです。
今回は研磨ブラシタイプのバリ取り機を使うぞ!
イメージとしてはガソリンスタンドにある洗車機じゃな。
あれは回転するブラシで汚れを落とすんじゃが、
バリ取り機は・・・・・・・分かるかな?
分かったっ!!!
回転する研磨ブラシでバリを取るんですね!
そうじゃ!
では、簡単に機械の説明をするぞ!
バリ取り機は前面から製品を投入し、背面側でキャッチします。
製品はベルトコンベアーで自動で運んでいきます。
ベルトコンベアーには無数の穴が開いており、空気を吸い込んで加工品を吸着させます。
材質、板厚等、その製品に合わせて任意に設定変更が可能です。
オーセンテック社製 バリ取り機 前面
オーセンテック社製 バリ取り機 背面
研磨ブラシの回転は左図のようになります。軸 時計回り
奇数ブラシ(水色) 反時計回り
偶数ブラシ(緑色) 時計回り
研磨ブラシの表面はザラザラになっており、
製品に擦り付け、叩き付ける事で、
製品端面のバリを取り除いていきます。
この画面で様々な設定を行います。タッチパネル方式になっています。
二人一組で行う場合や、一人で行う場合もあります。
意外とシンプルな構造なんですね!
私でもすぐに覚えられそうかも!
そうじゃな。
バリ取り機は板金加工の中でも危険性も少ないし、
新人さんが最初に覚える作業に適しているんじゃ!
だが、油断禁物じゃ!
・・・よし、機械の設定も終わったから、
早速やってみるぞ!
いざ、投入~~~!!!
出来たっ!!!
おおっ!?見た目はあんまり変化ないですけど、
触るとバリがないっ!!
うむ!しっかりと確認するのはいい事じゃ!
今度は、コンベアーやブラシの設定とか、機械のセッティング全般からやってもらうから、そのつもりでな!
しっ師匠~~~~
私、バリ取りには向いていないみたいです・・・
き・・・・・禁断症状が・・・・・
禁断症状・・・?
バリ取りしてると
ヤキトリ欲しくなりませんか???
もちろんビールも・・・
なりません




